「生活習慣」による抜け毛、薄毛

睡眠不足や不規則な就寝時間、就寝前の食事やバランスの悪い食事、喫煙やアルコールの過剰摂取など乱れた生活習慣は抜け毛、薄毛がおこる多くの要因に関係しています。

また、健康な体を維持するうえでも大切なことです。しっかりと質の高い睡眠をとり、規則正しい生活をおくることで体調も頭皮環境も整いやすくなります。

食事

抜け毛、薄毛に深く関係する日々の食事。重要なキーワードは「バランス」。

脂肪分の多い揚げ物やジャンクフード、塩分の多いラーメンやうどん、糖分の多いジュースやチョコレートなどをよく口にしている方は要注意です。

脂肪分の摂りすぎは皮脂の分泌過多による脂漏性脱毛症の可能性が高まります。

必要以上の皮脂を分泌することにより毛穴詰まりや雑菌の増殖を促してしまいニキビや炎症、湿疹という症状をおこしやすく、髪がベタつく原因にもなります。

逆に摂らなさすぎは髪やお肌がパサつく(乾燥)可能性が高まります。

ベジタリアンやビーガンの方で髪のパサつきに悩まれる方が多くいらっしゃいますが、動物性タンパク質を一切摂らないという生活ではタンパク質不足や鉄分不足になりやすいからです。

塩分の過剰摂取は知覚神経を過剰に刺激し、栄養素不足に気づきにくい身体へ。

また、血行不良になり十分な栄養を毛根へ届けることができなくなる可能性も高まります。

糖分の過剰摂取は老化現象を起こしやすくし、ビタミンB1の大量消費により抜け毛の可能性を高めることになります。

脂質も塩分も糖分も体にとって必要不可欠な栄養ですが「バランス」を考えて、適量を心がけることが大切です。

「摂りすぎている物は控え、不足している物を補う」ということを忘れないようにしましょう。

好きな物を食べられなくなるのは辛いこと。

我慢も度が過ぎればストレスになるので、摂りすぎていると自覚がある物は量とタイミングを見直しましょう。

食べたい時に満足するまで食べるのではなく、食べて良い時間と量を決めるのがポイント。

揚げ物が好きなら「週に1日、日曜日だけにする」「食べたい時に食べる、けど必ず衣ははずすようにする」など、工夫次第で対策は色々とできます。

仕事の日の朝ご飯は「コンビニの総菜パン」という人は「SOYJOY」にするなど、小さいことでも簡単に始められる対策から行ってみてはいかがでしょうか。

頭皮、髪に悪い食べ物

揚げ物

フライ、唐揚げ、天ぷらなど

薄毛対策をするうえで1番気をつけるべき食事。過剰摂取は絶対にダメです。頭皮や髪だけでなく身体にとって脂肪分の摂りすぎは健康を害します。

塩分の多い食べ物

ラーメン、うどん、パスタ、寿司など

知覚神経を過剰に刺激し、身体が栄養素が足りていない状態に気づかなくなってきます。高血圧のリスクも高まるので気を付けましょう。

糖分の多い食べ物

ご飯、麺類などの炭水化物、お菓子やジュースなど

皮脂の過剰分泌や肥満の原因になります。適量適時を心がけて食べるようにしましょう。

刺激の強い食べ物

カレーや中華料理など

香辛料は皮脂の過剰分泌の原因となります。食べすぎには気をつけましょう。

アルコール

ビール、日本酒、ワインなど

血管の収縮で血行が悪くなり髪の成長を阻害する可能性が高まります。飲みすぎには気をつけて適量を心がけましょう。

頭皮、髪に良い食べ物

タンパク質を多く含む物

肉、魚、大豆、牛乳や牡蠣など

タンパク質が不足すると髪の毛まで十分な栄養がいきわたらなくなる可能性があります。

ミネラルを多く含む物

豚レバー、小魚、野菜、ナッツ類、藻類や牡蠣など

特に亜鉛が薄毛対策には効果的といわれています。亜鉛を多く含む牡蠣や小魚がおすすめです。

ビタミンを多く含む物

肉、卵、乳製品、牡蠣、ナッツ類や野菜など

ほとんどの食品にビタミンは含まれています。なので摂取するビタミンに偏りがないようバランスに気をつけることが大切です。

睡眠

髪の成長、頭皮の新陳代謝や修復は成長ホルモンによって行われます。

したがって成長ホルモンは抜け毛、薄毛対策において非常に重要なポイント。

睡眠不足や浅い睡眠だと成長ホルモンが十分に分泌されないため、毛髪サイクルが乱れる原因の1つになります。

この成長ホルモンですが常に分泌されているわけではなく、実は分泌される時間帯が決まっています。

それは入眠後の3時間以内。

ただし、3時間寝ればOKというわけではありません。

そこには睡眠の深さが関係してくるので、深い眠りのためにも睡眠の質を上げる必要があるのです。

内臓は20時を過ぎると休息モードに入りたいと思い始め、22時を過ぎると休息モードになります。

就寝前の食事、お酒の飲みすぎは血行不良の原因になり、睡眠の質を下げることにつながるので気をつけるようにしましょう。

スマホやパソコンなどは視覚的な刺激が強く脳を活性化させてしまうので、就寝前の長時間の使用は控えるようにしましょう。

睡眠の良し悪しはお使いの寝具や居住環境にも関わってくるので、完璧を求めるには無理があるかもしれません。

「就寝3時間前には食事を終わらせる」「携帯の代わりに本を読む」「温かい飲み物でリラックスしてから寝る」「お風呂は必ず湯船に浸かって、体を温めてから寝る」など、すぐに始めやすい対策がおすすめです。

運動

抜け毛、薄毛対策のために運動をする理由は血行促進、ホルモンバランスや自律神経を整える、そしてストレスの発散です。

毛髪の育成に必要な栄養は、食事かサプリで摂取するか育毛剤やトリートメントなど外から浸透させる方法しかありません。

食事、サプリで摂取した栄養は血液が毛母細胞へ運んでくれるという仕組みになっていて、血行が悪ければ悪いほど摂取した栄養を十分に届けられないのです。

過度な運動は逆効果ですが、適度な運動で汗をかくことでストレスも発散でき、同時にホルモンバランスや自律神経を整える効果もあるので非常に効果的。

急な運動は逆効果ですし続かないので、まずは軽く汗をかくくらいの距離を散歩してみたり、なかなか時間がつくれない方はランニングよりも高い運動量があるといわれる縄跳びもおすすめです。

ちなみに「適度な運動」は1日8000歩、そのうち20分を早歩きにすると良いと言われています。

あまり歩かない人にとっては1日8000歩はちょっとハードルが高いと思います。

無理はしないで、ご自身のライフスタイルにマッチした簡単に始められることから取り組みましょう。

タバコ、お酒

抜け毛、薄毛に悩んでいる方でタバコを吸っている人は禁煙をおすすめします。

タバコは血流を悪くします。

血行に悪いということは毛髪へ届ける栄養が十分に行き渡らない可能性が高まります。

しかし、無理にやめようとすることでストレスを感じてしまう場合もあるので、抜け毛や薄毛対策としては禁煙が望ましいと覚えておいてください。

また、お酒も飲みすぎは血流を悪くします。

適量でしたら良いですが薄毛、抜け毛だけに限らず、飲みすぎは体への影響が大きいです。

お酒が原因で抜け毛、薄毛になるという医学的定義は存在しませんが、飲みすぎが生活習慣の乱れにつながる可能性は高まります。

タバコと同じで無理にやめようとするとストレスを感じる場合があるので、適量適時を心がけるようにしてください。

毛穴詰まりと頭皮の血行(ヘアケア)

抜け毛や薄毛対策にとって大切なポイントが毛穴詰まりと頭皮の血行です。

まず毛穴詰まりの原因は汚れ、皮脂や汗、花粉などの粒子です。

毛穴が詰まることにより毛髪の育成を阻害し、抜け毛や薄毛の原因につながります。

少し厄介なポイントなのですが、毎日シャンプーしているから毛穴は詰まっていない、大丈夫というわけではないのです。

シャンプーに関しては「正しいシャンプーの仕方、選び方」を参照してください。

血行と抜け毛には深い係わりがあります。

毛髪の栄養、成長ホルモンは血液を介して毛乳頭、毛母細胞へ運ばれます。

何かの原因で血行が悪くなればそれだけ栄養が運ばれないということになり、頭皮状態の悪化につながります。そして、それは目で確認できます。

肉眼で確認するのは難しいですが、マイクロスコープを使えばご自宅で簡単に確認できるようになるので、毛穴詰まりと頭皮の状態をチェックしてみてください。